【蜂の駆除】高所に潜む危険！行政依頼で挑む蜂の巣駆除の現場から

「体育館の屋根に巣ができてるんです、至急お願いできますか？」――真夏の午後、津市役所の生活安全課からかかってきた一本の電話。受話器越しに聞こえるのは、少し焦った担当者の声でした。現場に着くと、屋根下の梁にバスケットボールほどの丸い塊。モワッとした熱気と、低く響く羽音、そして木を削ったような独特の匂いが漂っています。同行していた後輩の田村も「うわ、これヤバそうですね…」と顔を引きつらせていました。この記事では、そんな行政案件の高所駆除現場で見たこと、感じたこと、そしてどう対応したかを、現場の空気そのままにお伝えします。

原因と背景（なぜ高所の蜂の巣は行政依頼が多いのか）

主な原因1：公共施設や高所構造が営巣に適している

学校の体育館や市民ホール、図書館などの公共施設は、天井が高く梁や隙間が多いため、蜂にとっては天敵から身を守れる安全な営巣場所です。今回の体育館の巣も、梁の裏にピッタリ貼り付くように作られており、地上からは肉眼で確認しづらい位置にありました。

高所の巣は人が簡単に近づけないため、蜂にとっては「理想の城」なんです。

主な原因2：利用者や住民の安全確保の必要性

行政が高所駆除を依頼する最大の理由は「人の安全を守ること」。体育の授業やイベント中に蜂が飛び回れば、刺傷事故の危険が高まります。私が以前、松阪市の公民館で対応したときも、職員さんが「見えない場所に巣があったら怖くて…」と話していました。後輩の田村も、現場で巣を見上げながら「これ、子どもたちが下で遊んでたら危ないですよね」と真剣な表情をしていました。

その他の要因：繁殖期や地域イベントとのタイミング

8月〜9月は蜂の繁殖期で、巣の規模が最大化します。この時期は地域の祭りや学校行事など人が集まるイベントも多く、行政としてもリスクを減らすため早急な駆除が必要です。今回の案件も、翌週から夏休みのプール開放を控えており、担当者から「それまでに何とかしてほしい」と強い要望がありました。田村は「イベント前の駆除って、時間との戦いですね」とぼやきながらも、準備に余念がありませんでした。

気づくためのサインとチェック方法（高所巣を見つけるポイント）

サイン1：上から響く羽音

高所の巣は目視で確認しづらいですが、「ブゥーン…」という低く響く羽音が頭上から聞こえたら要注意です。体育館やホールのような広い空間では音が反響して、位置が特定しにくくなります。今回の現場でも、体育館に入った瞬間、耳に届いたのは独特な羽音でした。後輩の田村は「室内なのに外の森にいるみたいですね」と少し笑っていましたが、その緊張感は隠せませんでした。

サイン2：蜂が出入りする一定のルート

蜂は必ず決まった経路で巣に出入りします。津市の市民センターでの事例では、屋根の隙間から数秒ごとに蜂が出てきて、まるで空港の滑走路のように一直線に飛んでいました。高所の巣では、この飛行ルートが巣の存在を示す重要な手掛かりになります。

ルートをたどれば、目視できない巣の場所も特定できることがあります。

サイン3：梁や屋根に見える不自然な塊

公共施設の高所では、巣が小さいうちは豆粒ほどにしか見えないことがあります。双眼鏡や望遠レンズで確認すると、丸い塊がはっきりと見える場合があります。松阪市の体育館では、職員がバレーボールのネットを片付けている最中に、梁の陰に丸い物体を発見。「あれ…何だろう？」と近くまで寄ってみて、初めて蜂の巣だと分かりました。

サイン4：床に落ちる木くずや巣の破片

高所の巣は営巣作業で削った木片や巣の破片が下に落ちることがあります。津市の図書館では、返却カウンター付近の床に茶色い粉が落ちており、清掃員さんが「これ何かしら？」と拾ってみたら巣の一部でした。高所ゆえに直接見えなくても、床に残る痕跡から存在に気づくことができます。

専門調査の重要性（事前確認で被害拡大を防ぐ）

高所の駆除では、事前の現場調査が欠かせません。行政案件では作業計画や安全管理のため、事前に巣の場所や大きさを確認します。以前、鳥羽市の公会堂での駆除では、目視できた巣とは別に天井裏にもう一つ大きな巣がありました。調査がなければ見落とし、作業後に再発するところでした。

放置によるリスクと悪影響（高所巣を放置した場合の危険性）

リスク1：イベントや授業中の刺傷事故

高所の巣は気づかれにくく、イベントや授業中に蜂が降下して刺傷事故が起きる危険があります。昨年、志摩市の体育館では夏祭り準備中に天井裏からスズメバチが飛び出し、スタッフ2人が刺され救急搬送されました。

高所ゆえに発見が遅れ、事故が起きてから慌てて駆除に入るケースが少なくありません。

リスク2：作業員や関係者の二次被害

規模の大きい巣を駆除する際は、作業員だけでなく、周囲の職員や住民も刺されるリスクがあります。松阪市の公民館案件では、見学していた職員が5メートル離れた位置から飛んできた蜂に刺されました。高所作業では蜂の行動範囲が広がるため、地上の安全確保も必要です。

リスク3：建物や設備への長期的ダメージ

蜂は巣材を作るために木材や断熱材を削ります。放置すれば梁や屋根裏が劣化し、修繕費がかさみます。鳥羽市の古い体育館では、3年間放置された巣のせいで梁が腐食し、修理費用が数十万円にのぼりました。

特殊ケース：複数の巣が同時に発生する事例

マル秘知識として、天井の高い施設や屋根裏などの広い空間では、複数の巣が同時に作られることがあります。伊賀市の文化会館では、同じ屋根裏にスズメバチの巣が3つ並び、それぞれ別の群れが活動していました。こうした場合、駆除も時間とコストが倍増します。

発見したときの正しい初動

緊急時の応急処置（刺されたときの対応）

蜂に刺された場合は、まず巣や蜂から速やかに離れ、安全な場所へ避難します。次に流水で患部をよく洗い、針が残っていればピンセットで取り除きます。その後は保冷剤などで冷やし、腫れや痛みを抑えます。呼吸困難や全身のかゆみ、意識の混濁などアナフィラキシーの症状が出たら、ためらわずに119番通報してください。私も新人の頃、高所作業中に左腕を刺された経験があります。防護服の隙間から入り込まれ、作業車の上で冷や汗をかきましたが、先輩が迅速に応急処置をしてくれたおかげで大事には至りませんでした。

専門業者への連絡（迅速かつ安全な駆除のために）

高所の巣は構造や高さの関係で非常に危険です。個人での駆除は絶対に避け、すぐに専門業者に連絡しましょう。蜂駆除レスキュー１１０番（0120-300-454）では、高所作業車や専用器具を完備し、三重県全域で対応可能です。先日は度会町で役場職員立会いのもと、10メートルの屋根下にできた巣を30分で安全に撤去しました。行政案件に慣れた業者なら、作業計画書や報告書の作成もスムーズに行えます。

解決策と費用の目安

方法の種類：高所作業車と薬剤駆除の併用

高所駆除は高所作業車で巣に接近し、殺虫剤で蜂の活動を止めた後、巣を物理的に撤去します。マル秘知識として、真夏の夜間でも高所は熱がこもりやすく、蜂の活動が完全には鈍らないことがあります。そのため時間帯選びと天候の見極めが重要です。施設内作業では、作業中の安全確保のために関係者の避難や立入制限も行います。

費用が決まる要因：高さ・蜂の種類・現場条件

三重県の高所駆除の相場は、アシナガバチで15,000〜25,000円、スズメバチで20,000〜40,000円ほど。高所作業車の使用や安全管理費用が加算されるため、地上駆除より高くなります。例えば、志摩市の体育館で高さ12メートル・直径50センチのスズメバチの巣を駆除した際は、総額38,000円でした。山間部や離島は交通費も加算されます。

保険・補償制度の適用（加入内容の確認）

公共施設では行政予算で対応しますが、民間施設や個人宅では火災保険や施設賠償責任保険が適用される場合があります。特に屋根裏や壁の内部など、高所の巣は保険対象になることが多いです。伊勢市の民家では、火災保険の特約を利用して自己負担ゼロで駆除できた事例もあります。

悪質業者への注意（相場より極端に安い・高い場合）

「高所駆除5,000円」といった極端な広告には注意が必要です。現場で追加請求を行う悪質業者もいます。信頼できる業者は事前に明確な見積もりを提示し、作業前後の写真を共有してくれます。契約前に費用条件を必ず確認しましょう。

よくある質問（FAQ）

自分で対応できる？

高所の駆除は非常に危険で、脚立や屋根作業でも蜂の攻撃を受ける可能性があります。特にスズメバチは攻撃性が高く、複数で襲ってくることもあります。必ず業者に依頼してください。

相談先はどこ？

蜂駆除レスキュー１１０番（0120-300-454）が三重県全域で対応可能です。行政からの依頼実績も多数あり、安全管理や報告書対応もスムーズです。

業者選びのポイントは？

高所作業の経験、防除作業監督者資格、安全管理体制を確認しましょう。作業写真や事前の見積もり、報告書の有無も重要です。

保険適用条件は？

火災保険や施設賠償責任保険で高所駆除が補償される場合があります。契約内容と特約を事前に確認し、適用条件を把握しましょう。

対応期間の目安は？

巣が小さいうちの駆除が理想です。夏〜秋は巣の成長が早く、高所では大型化するため、早めの対応が必要です。

最後に

行政依頼の高所駆除は、住民の安全を守る責任重大な仕事です。後輩の田村も、初めての高所作業で安全帯をしっかり締め、真剣な眼差しで作業に挑んでいました。私も新人の頃に刺された経験があり、あの羽音の怖さは今でも忘れられません。蜂の巣を見つけたら放置せず、安全を第一に考えて専門業者へ相談してください。高所作業は危険ですが、正しい知識と装備があれば確実に駆除できます。